佐藤義典『新人OL、つぶれかけの会社をまかされる』差別化ってこういうこと!
- 2020.09.14
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- マーケティングおすすめ本, マーケティング入門, 佐藤義典, 差別化, 新人OLつぶれかけの会社をまかされる
「マーケティングって何?」と初心者向けにわかりやすい本だと思う!。
「競合と差別化をはかる」
そんな差別化されていないアドバイスは聞き飽きた。
具体的に、差別化ってなんなのさ…
概要
赤字を垂れ流すイタリアンレストランの、収益改善を任されたOLのお話。
「料理が美味しけりゃ売れるんだよ!」という現場の料理人に反発されたり、
意気込んで作った収益改善案を、上司にも滅多クソに言われたり…
一体どうしろっていうんだ!
と、「お客は何にお金を払っているのか?」を考えるところから始まる。
なぜ、客はこのお店を選ぶ…?
ほかのお店じゃなくて、このお店である理由って…?
小説仕立てのマーケティング入門本。
感想
差別化の説明が差別化されとる。
差別化は、次の3つの軸に分けられる。
①商品軸
高品質で勝負!
高くてもいいものだから、買う。
職人肌の人が、質を追求するイメージ。
パソコンでいえば、Apple社のMacBookみたいな。
②密着軸
お客様の要望をかなえるサービスを!
お客様第一!営業マンが強い会社のイメージ。
パソコンでいえば、PanasonicのLet’snote(レッツノート)。
実はカスタマイズできる。
③手軽軸
早い!安い!便利!
チェーンに多い、薄利多売モデル。
パソコンでいえば、DELL。
(と、たとえられていたけど、今はファーウェイが浮かんだ‥。)
で、差別化って色々言われるけど、結局この3つに落ち着くよね~って話。
どんな戦術をとるか?の具体的な方法を考える前に、
まずこの3つのうちどの路線で行くかはっきりさせろと。
それぞれ、両方あるいは全部ってほぼ難しいからやめろと。
①or②と③…接客や品質を追求すると、低価格路線と相性が悪いのはわかる。
で、①と②の違いは、客の要望にあわせるか品質を求めるか。
たしかに、①を追求するなら、②もどこかで切捨てないといけない。
あれだ、私のイメージだと、頑固おやじのラーメン屋のイメージが①。
客に「チャーハンはメニューにないの?」と聞かれて、
「うちの商品は、ダシにこだわった醤油ラーメンだよ!違うものが喰いたきゃ他の店に行け」みたいな。
②の路線だとチャーハンも検討してみるか、みたいな。
(私の説明が分かりにくい…なら、直接読んでくれ。)
ストレングスファインダー的な感想。
①は、最上志向と親和性が高い考え方だ。
よいものを追求。
②は個別化やアレンジと親和性が高そう。
人に会うのが苦でないなら、社交性も発揮できるか?
(逆に最上志向や公平性は、しんどい場面もある…?)
③は力でごり押し感があるな‥
目標志向や達成欲が強い人が、この薄利多売モデルの罠にハマらないといいな、と思った。
まとめ
差別化の説明が、差別化されていて面白かった本でした。
おすすめ本
錦野 宇志郎『「スタバが怖い! 」がわからない人はマーケッターをやめなさい!! 』
「何にお金を払っているか?」
スタバの競合だとしたら、どの路線でいく?など、考えながら読むと面白いかも。
錦野 宇志郎『「スタバが怖い! 」がわからない人はマーケッターをやめなさい!! 』スタバで売られているのはコーヒーだと思っていません?
勝間和代『勝間式「利益の方程式」─商売は粉もの屋に学べ!』
「安易な値下げは悪」というコンセプト。
③の薄利多売モデルに走りたくないな、と思う1冊。
参考文献も充実していて、とっかかりとしておすすめ。
勝間和代『勝間式「利益の方程式」─商売は粉もの屋に学べ!』インターネットの貧乏神に取りつかれないために
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