勝間和代『国民の選択 勝間の視点 先の見えない時代」を読む、変える』

勝間和代『国民の選択 勝間の視点 先の見えない時代」を読む、変える』

「これから」に向けて書かれた本を、10年おいて読んでみるなど。

いえ、わざと10年も熟成させたわけではなく。

同じ著者の本を続けて読んでしまうだけだ。

本当に勝間さんって、幅広くいろんなことをご存知なのね…。

備忘録的に書いておく。

1.概要

デフレ脱却に向けた対策や、雇用や貧困問題、教育対策や、未婚・少子化対策・高齢化対策…。

幅広く、様々な分野に対して勝間和代が提言するアレコレ。

民主党政権に書かれた本で、懐かしい部分もある。

2.感想

(1)婚活対策

国も挙げて支援している婚活。

じゃあ婚活対策って何だ?

まず想像するのは、婚活パーティーなど出会いの場を設けること。

ただ、婚活で一番大切なことは違うよ、と。

”しかし、「婚活」=「出会い」だと考えるのは正しくありません

婚活の入り口として出会いは必要ですが、いちばん大事なのは自分自身の結婚観を見つめ直すことです。

相手に何を求めるのかを改めて考えてみることから婚活が始まるのです。”


私は年収より、話し合いができて、「こうあるべき」を押し付けない人がいいな…。

で、知的で誠実なイケメン。結婚したら毎日拝むのだ、顔は譲れぬ。

 

で、特にいいことが書いてあると思ったのがここ。

”婚活の本質は、「結婚の多様性を認めること」だと思います。”

それね。

当人たちが良しとすれば、別居婚、子なし婚同性婚だってありだと思うんだよな…。(この本にはそこまで書かれていないけど。)

「結婚の多様性」か。

素晴らしいことを仰っている。

なんとなくでも結婚できた時代から、意識しないと結婚できない時代こそ、自分の価値観を見つめるいい機会なのかもね。

(2)日本の農業とか野菜とか

農業の話から…。

みんなが安全でおいしい国産の野菜を食べることで、農家にお金が回るのが理想的。

でも金銭面で厳しければ、高い野菜を買わなくてもできることはあると。

そこまで野菜にこだわれないという人でも、たんに野菜をたくさん食べるようにして、野菜の消費量を増やすだけで、日本の農家を助けることができます。

これをよんで、思わず野菜を買ってしまった。

100円ローソンで20円引きのシールが貼られたやつだけど。

安いものであっても野菜を消費するだけでいいなら、私でもできる。

そうやって野菜をたくさん食べるようになれば、量は質に転化しますから、良質でおいしい野菜を食べたくなります。

おいしい野菜を食べると体の調子が良くなることが実感できれば、ますます良い野菜を食べたくなるはずです。

確かに野菜を食べ続けると、野菜の甘みなり鮮度なり、おいしさがわかるようになるな。

何より健康にいいし。痩せそうだし。

高い野菜を買えなくても、農家にいいことができるんだなと思えたよ。

3.まとめ

改めて、勝間さんって実にいろんなことをよく勉強していらっしゃるなぁと感じる。(小並感)

やっぱり脱保護主義ってスタンスだったわ。

他のおすすめ

(1)白川桃子・是枝俊悟『「逃げ恥」にみる結婚の経済学』

婚活は自分の結婚観を見直すことが大切、という話から。

「婚活」という言葉が先走りして、条件ありきで相手を選ぶってどうなのよと。家電製品じゃないんだからと。

条件より「ふたりで何とかやっていこう」という姿勢のほうが大事じゃない?と良いことが書かれていた。

この本でも触れられていたけど、年収600万円以上の独身男性なんて希少人種だよ!など生々しいお金の話も書かれている。

(2)勝間和代『自分をデフレ化しない方法』

デフレに興味を持ったらこちらも。

長時間労働、未婚者が増える理由…私たちの生活にデフレがなぜ関係するのかが分かりやすい。

経済学って抽象的で苦手なのだけど、「個人の生活がどう影響されるか?」ということまで落とし込んで説明できるのがすごい。

「安物買いの銭失い」というけれど、「安物買い」は銭以上に失うものが多いなと感じた…。

(3)勝間和代『やせる!』

さらに、野菜を食べたくなる1冊。