尾原和啓『ネットビジネス進化論』
- 2020.10.17
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- インターネットビジネス, ネットビジネス, ネットビジネス進化論, 尾原和啓
最新のネットビジネスを知るうえで、1冊読んで損はない。
ブログやYoutubeだけで月収〇十万円など、うさんくさい「ネットビジネス」ではなく。
インターネットで企業も個人もどう変わるか?が追える興味深い本である。
概要
インターネットがもたらしたものは、「みんなでちょっとずつ使う」こと。
Google、Amazon、Microsoft、Appleなど世界最先端のIT企業のビジネスモデルから、ブロックチェーン、シェアリングエコノミーについてわかりやすく書かれている。
さらに、GAFAMだけではなく、楽天やメルカリなど日本の企業も海外の企業と比較して取り上げられており、興味深い。
2020/06/27に出版された本なので、アフターコロナも見据えた予測もあり…。
インターネットでどう変わるのか?
感想
具体と抽象の行き来
具体例が豊富で、かつパターン分けして説明されているのでわかりやすい。
特に特定の企業を比較してわかりやすかった。
たとえば、Appleは、カッコいいリンゴマークが売り。
一方、仲間外れにならないために、MicrosoftOfficeを導入させるビジネスモデルで収益を得るMicrosoft。
あぁこの違いが面白いなぁと。
あぁ私、ふと、Apple製品を今ひとつも持っていないなと思った‥
MacBookよりSurfaceProを選ぶし、iPodからSONYのウォークマン、iPhoneからAndroidに乗り換えた。
リンゴマ―クよりスペックでいるいらないを仕分けているからな…。
ゲームと市場
スマホゲームが1兆円産業なのか。マジか。
書籍より多い。そりゃみんな本を読まなくなるわ。
https://unistyleinc.com/techniques/1360
ここまでくると、ビジネスとしてのゲームにも興味が出てくるな。
プレイヤーになると廃人になるまでやっちゃうからまずいんだけど…。
言語と市場
当たり前すぎるのだけど、そういえばそうだよね、っと思ったのがこちら。
当然、日本語ユーザーの市場など限りがある。
日本語を使う人口(≒日本人)は、1.2億人。
これに対して
アメリカの人口は3.2億人ですが、英語人口は15億人といわれています。
つまり、シリコンバレー発のサービスは、最初から15億人のユーザーを相手に商売できるということです。
だから「広告収入だけで無料でコンテンツの配信が可能か?」を考えると、英語圏ならともかく日本語圏(=日本)じゃ難しいよねって話だった。
奥田英朗『空中ブランコ』でも、日本語という特殊言語でいかに作家がきびしいか‥というくだりがあったなぁ。
単純にPV数やいいねを増やしたかったら、他言語も使って攻めるのもアリなんじゃないか。
日本語のサイトを見る人口は限られているのだから。
なんて、語学ができないけど、ふと妄想した。
インスタで手っ取り早く「いいね」を増やすなら、コスメに関して日本語と韓国語のハッシュタグ両方をつけるとか‥?
黄色人種に向けて発信するなら日本のコスメに利点はあるし、欧米諸国のインスタグラマーと競合しない気がする。
中国はウェブが自由に見られないからなぁ。
まとめ
面白かった!
インターネットを使って色々可能性が広がる、とワクワクしながら読んだ本。
ネットビジネスってアフィリエイトで月収〇十万円!といううさんくさいものだけじゃないからな。笑
今、小学生のなりたい職業にYoutuberがランクインする時代じゃない?
これって「英語が喋れたら、よりたくさん再生されるYoutuberになれるよ~~~と」英語学習に誘導するチャンスにもなりそう。
この本もおすすめ
ケヴィン・ケリー 『〈インターネット〉の次に来るもの 未来を決める12の法則』
テクノロジーが変わると人の生活もどう変わるか?という視点で読みごたえがあった。
具体例が多くて読みやすい本だ。
「テクノロジーが人間の仕事を奪うのではなく、人間に新たな仕事を生み出す」という考え方がポジティブで面白い。
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