アベノマスクの使い道と『左翼老人』

アベノマスクの使い道と『左翼老人』

1.マスクを外した矛盾の演説

先ほど共産主義と思われる方々の街頭演説を、見かけた。

「アベはコロナから国民を守れ!!」と、マスクを外して演説。

ソーシャルディスタンスも無視。

コロナから国民を守ろう、という趣旨で、矛盾の演説…。

また、「原発反対」と、その拡声器は、どこから電気を引っ張っているのだろうか。

まぁ、ソーラー発電式だったらお見事ですけれど。

おまけに、謎のハーモニカ演奏まで登場するし…。

あれか、バイオリン演奏やフルート演奏だったら、ブルジョワジーの道楽と「反省」材料になっちゃうもんね。

でも、今どきハーモニカって小学校でも吹くのかな?

庶民「風」の楽器を選ぶのも、大変だな…

と、ツッコミどころを妄想するのは、楽しい。

別に私も現政権に肯定的とは言い難いけどさ…。

言論の自由が保障されている日本って、いい国だなぁとしみじみ感じた。

でも、コロナから国民を守るなら、マスクはつけようね。

2.本の話/森口朗『左翼老人』

共産党の演説が目についたのも、ちょうどこちらの本を読んでいたからか。


概要

左翼(not左派、ここでは共産主義)に取り込まれた老人世代について。

日本ではまともな左派が育たず、共産主義が力をつけたワケや、共産主義の危険性について、など。

なぜ老人世代が左翼にハマるのか。

また、知識人層やファッションインテリから、「なんとなく」左翼という「左翼老人」の分類はお見事。

感想

右に偏りつつも、感情的な「右」ではなく、普通に勉強になりました。

すべてに同意するわけではないけれど、知らないことが多かった…。

左翼の分類

特に印象的だったのは

ファッション左翼が年を取った人。

教養人、知識人を装った、ファッションとしての左翼。

村上春樹「ノルウェイの森」で、マルクスすら読めないのか、と緑さんをマウンティングしたような学生たちかな?

今風にいうと「意識が高い」若者たちが、

当時「マルクス主義を知っている俺かっこいい」とファッションとして左翼を気取り、そのまま年を取ったのだろうか。

今頃、年金を受給しながら「働く者の味方です」とデモを行っているのだろうか。

ワイドショー左翼

テレビの言うことを鵜呑みにするような、理屈じゃなく「なんとなくで左翼になる層。

悪い言い方をすれば「情弱」かな。

良い言い方が思いつかないけどw

「高齢女性に多い」というくだりは、女性差別と言われようが、納得しちゃったよ。

LGBTを差別していたのは左翼

これは知らなかった。

“昭和時代に性的少数派を軽蔑する先頭に立っていたのは、左翼勢力だからです。”

森口朗『左翼老人』

ソ連・中国ではゲイが処刑される。

北朝鮮ではレズも公開処刑されたとは…知らなかった。

カンボジアは同性愛は処刑されなかったけど、未婚の異性に対して、恋愛も厳しかったから、同性でいる分には目につかなかっただけ、というのも興味深かったw

従来、日本はLGBTに最も寛容な国だったと、好色一代男を例に出しているが、そりゃあねぇ。

「お稚児さん」の国だからねぇ。

戦後、日本共産党が同性愛者を否定していたコメントも、結構印象的だった…。

窃盗で捕まった元市議会議員も、窃盗そのものより、同性愛ということを槍玉にあげていたりとか。

ただ、日本に同性愛者の差別をもたらしたのって、共産主義者だけなのかなぁ…。
明治維新にあたって、キリスト教の欧米を意識したのも影響がありそうだよなぁ…。

リベラルとリベラルぶった左翼の見分け方

これも興味深かった。

リベラルは、社会的弱者を擁護する。

リベラルに擬態した左翼は、社会的弱者を利用する。

すっと、腑に落ちた。

マスクを外して「コロナから国民を守れ」と演説をする人々は、どちらでしょうか。

日本ではまともな左派が育たない

いやーもう、これに尽きると思う。

なんで育たないかは、書くのが面倒くさいので、興味を持った方は本を読んでくださいな。

現状、現政権に対抗しうる、まともな野党がいないんだよなぁ。

立憲民主党だって、色々な議員がいるわけで…

3.アベノマスクの使い道

うちにもようやく届いた「アベノマスク」。

マスクを外して街頭演説をする左翼老人たちに贈呈したい。

権力に屈したわけではないよ、国民をコロナから守るためだよ、と。

こうやって、おちょくれるくらいには言論の自由があり、かつ、日本で共産党がそこまで勢力がなくてよかった。

右でも左でも、私は思想・言論の自由がないことが、一番嫌なのよね。